大脳皮質:心と行動の指揮センター


大脳皮質は、私たちの脳の最も外側を覆う神経細胞の層で、心と行動を制御する中枢として機能します。この重要な部分は「新皮質」と呼ばれ、6層構造から成り立っており、進化の歴史の中で人間の脳の発達とともに形成された比較的新しい組織です。

脳表面は隆起部分である「回(gyri)」と、それらの間に位置するくぼみである「溝(sulci)」という特徴的なパターンで構成されています。この構造によって脳の表面積が増大し、多くの神経細胞を収容することが可能になります。この複雑な回と溝の構造が、人間の高度な認知機能を持つための基盤となっています。

新皮質は脳表面のしわの3〜4mmの厚みの部分にあり、複雑な思考や意識、感情などの高度な認知機能を担います。新皮質の内部には、神経細胞から伸びた軸索があり、電気信号を伝える役割を持ちます。これらの軸索はミエリン鞘という脂肪で被われており、大脳半球を身体で一番油っぽい臓器にしています。

以上のことから、大脳皮質は、私たちが経験する複雑な心の世界と行動を可能にする、非常に重要な脳の領域であると言えます。