なぜ、心の病になるのでしょう ?!
心の病は、脳の病気とも表現されます。たしかに、心の病は脳機能に異常が生じています。


しかしなぜ、脳が正常に働かなくなるのでしょうか ?!
それは、精神的な葛藤が生じ、脳内の環境に狂いが生じるからです !!


脳内の環境とは、電気的、生化学的な脳内で起こっている活動のことです。
人の心は、脳の活動によって生み出されています。


それゆえに、
心の病を治す答えは、脳機能を正しく知ることから始まるのです。

心の病は精神的アプローチによって治すことが出来ます!!
なぜなら、意識されていない精神的葛藤が脳機能を混乱させることから始まるからです。


同じ環境におかれても、同じ苦痛を与えられても、心に生じる結果が違うのはなぜでしょうか ?!
それは、人それぞれ、持って生まれた性格=気質が違うからです。


そうして遺伝的要因も心の病には関係してきます。
これは、遺伝的=変えられないもの、と考えてはいけません !!
表現を変えれば、人それぞれの個性の違いといえるのです。
もちろん、遺伝的要因の強さが極端であれば、個性の限度を超えて精神病の領域に入っていくでしょう。


そうした遺伝的な働きを巧くコントロールし改善していくためにも、
無意識に心の葛藤が作り出す精神的ストレスの正体を見極め、早期に解消する必要があります。

それでは、ストレスの原因である
意識されないで生じている心の葛藤とは何でしょう・・・。


そのことを深く理解するために、
脳の活動に関する“無意識”の知識が必要なのです!!


“無意識”とは、意識されない心の活動の世界です。
それは、人の脳内の中心部分に存在します。いわゆる、大脳辺縁系と呼ばれる領域です。 詳しくは≫≫≫


大脳辺縁系での脳の活動はほとんどが意識できません。 詳しくは≫≫≫
そして、この領域はトラウマの座とも呼ばれている領域なのです。


人の脳は、自分の心情や行動の理由付けを前頭葉で行っていますが、無意識領域で生じている感情などの内容を全て把握することができません。
それゆえに、十分ではない情報をもとに行動決断の理由付けや正当化を行なってしまうしかないのです。(誤帰属)
ここに精神的葛藤を作り出す原因が生じるのです。

心の病を治すには、精神的苦痛を解消するには、
心の葛藤が生じている因果関係を的確に知ることから始まります!!


人が精神的苦痛や身体的症状を感じるのは、脳の中心部にある扁桃体を中心とした大脳辺縁系(情動系)の混乱した働きによるものです。
この大脳辺縁系は、トラウマによって影響を受けた部位なのです。
この脳部位の混乱を鎮めることが、“治す”ことにつながるのです。
その為には、情動系を制御することができる、唯一の部位である、前頭連合野の調整が必要になってきます。
この調整を行うことを、認知の修正と呼んでいます。
認知の修正が正しく行われることで、事態や環境に対して、正しい反応ができるようになるのです。・・・・(情動認知スタイルの是正)

情動認知スタイルとは、私たちが日常の生活の中で受けるストレスをどのように対処・処理して生活しているかという条件反射的スタイルなのです。

私たちが、心の問題を改善するときに、過去のトラウマとなった出来事を振り返ることが重要なのです。
それは、過去の環境や出来事が、どのように自分自身の心に影響を与えたのかを認識し直すためなのです。
それが正しく認識できた時に、情動認知スタイルを変えることができ、理性による情動系の制御ができるようになるのです。
こうなれば、心の病や、それによって生じている身体症状や、人との関わりによって生じる心理的苦痛から自分自身を解放することができるようになるのです。